Q.割賦販売を行う場合、消費税等の金額の計算と経理処理(税抜経理方式)はどのように行いますか?
A.割賦販売の経理処理では、契約時と決算時に以下の処理を行います。
1. 商品引渡時(契約時)の経理処理
– 割賦仮売掛金として5,000万円を借方に、割賦仮売上として5,000万円を貸方に記録します。
– 割賦引渡商品として4,000万円を借方に、仕入として4,000万円を貸方に記録します。
2. 決算時の経理処理
– 支払期日が到来した金額3,200万円を割賦仮売上から割賦仮売掛金へ移動します。
– 実際に入金された金額2,970万円を現金預金に記録し、割賦売上として3,200万円を記録します。
– 割賦売掛金として550万円、仮受消費税等として320万円を記録します。
– 割賦売上原価として2,560万円を記録し、割賦引渡商品から同金額を移動します。
– 仮受消費税等から仮払消費税等へ400万円を移動し、未収消費税等として80万円を記録します。
当期に計上すべき割賦利益の額は640万円です。
割賦売上原価は3,200万円から640万円を引いた2,560万円です。
割賦引渡商品は4,000万円のうち、割賦売上原価に相当する2,560万円になります。
仮受消費税等は3,200万円の10%、つまり320万円です。
仮払消費税等は4,000万円の10%、つまり400万円で、当期に全額控除が可能です。
利子(手数料)相当額は非課税として考慮していません。