Q.社員寮に保険金3,000万円の長期総合損害保険(保険期間10年)をかけ、保険料を一時払いで222万円支払いました。保険証券に添付された説明書には、「長期総合保険契約の保険料の税務処理について」という記載がありますが、この保険料の処理方法を具体的に教えてください。
A.長期の損害保険契約は、保険期間が3年以上で、満期返戻金が支払われる契約を含みます。このような保険は、保険料の中に掛け捨ての部分と、契約期間終了時に返戻金として受け取る部分があります。掛け捨ての部分は経過期間に応じて損金として処理され、返戻金に相当する部分は資産として計上されます。具体的に、質問にある社員寮の保険の場合、保険料222万円の中から、算式により計算した積立保険料の部分を差し引いた額が、掛け捨て保険料に相当します。この掛け捨て保険料は、契約日から10年間にわたる保険料と見なされ、全額を一度に損金として処理することはできません。したがって、保険料の一部をその年度の費用として計上し、残りを長期前払費用として翌年度以降に振り替えて処理します。例えば、保険契約からその年度の終了までが6ヶ月の場合、保険料222万円を支払った際の仕訳は、積立保険料として1,826,790円、長期前払費用として373,549円、その年の保険料として19,661円を計上し、現金2,220,000円を支出として記録します。