別表五の取引における正負逆転の記載

Q.別表五 (一)の IとIIに正負が逆の金額を記載する取引について、繰越利益剰余金のマイナスを消すために資本準備金を取り崩した場合、具体的にどういう処理をするのか説明してください。

A.別表五(一)のIは利益積立金額の詳細を示す部分で、IIは資本金等の額の詳細を示します。税務上、法人の利益剰余金は利益積立金額として、資本金と資本剰余金は資本金等の額としてそれぞれ取り扱われます。このため、会計上と税務上で通常は差異が生じません。しかし、一部の取引では会計と税務の間に差異が生じ、この差は別表五(一)のIとIIにおいて、それぞれ資本金等の額と利益積立金額を記載し、正負が逆で絶対値が同じ金額を記入することで調整します。例として、繰越利益剰余金を消すために資本準備金を減少させ、繰越利益剰余金を同等額増加させる取引があります。この会計処理では、資本準備金(税務上は資本金等の額)が減少し、繰越利益剰余金(税務上は利益積立金額)が増加しますが、税務上の資本金等の額や利益積立金額に変動はありません。そのため、会計上と税務上の違いを調整するために、別表五(一)に特定の形式で記載を行います。

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