譲渡所得における実質所得者課税

Q.兄と共有している農地を譲渡したが、兄が代金の分配に応じず、私に納税義務があるかどうか知りたいです。

A.あなたが兄と共有している農地を譲渡した場合、譲渡によって得た収入の分配を受ける権利があるため、所得税の申告が必要です。所得税法では、実際に収益を享受している者が税金を納めるべきとされています。これは実質所得者課税と呼ばれており、名義上の所有者と実際に収益を享受している者が異なる場合でも、収益を実際に享受する者に対して税金が課されます。たとえば、登記名義が変更されずに土地が譲渡された場合の不動産所得や、中間登記を省略して土地等を譲渡した場合に中間で利益を得た者への譲渡所得課税など、収益を実際に享受している者に税金が課されます。したがって、あなたには納税義務があり、兄に譲渡代金の分配を要求する権利もあります。

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