Q.小会社の同族株主であり、父から会社の株式の贈与を受けました。この会社は直前期末の翌日から課税時期までの間に増資がありました。この場合、課税時期の直前期末における資産及び負債を基として1株当たりの純資産価額を計算する方法を教えてください。
A.課税時期の直前期末においては、増資前の資産と負債をもとに計算を行います。したがって、直前期末での資産と負債を評価した純資産価額に、増資での払込金額を加え、それを増資後の発行済株式数で割ることで、1株当たりの純資産価額を求めます。純資産価額の計算は、課税時期における各資産と負債の金額で行うため、通常は仮決算をして各資産及び負債の価額を計算します。ただし、直前期末から課税時期までの間に資産及び負債の著しい増減がないと認められる場合は、直前期末の資産及び負債を基にし、課税時期に適用される財産評価基準を用いて1株当たりの純資産価額を計算しても問題ありません。この計算方法では、増資での払込金額を加えて、それを増資後の発行済み株式数で割ることで1株当たりの純資産価額を算出します。