Q.外貨建資産等の中に、期末換算方法が発生時換算法または期末時換算法と規定されているものがありますが、その選定はどのようにして行いますか。また、この選定をしていない場合の期末換算方法は、どのようになりますか。
A.外貨建資産等の期末換算方法には、発生時換算法と期末時換算法の2種類があり、選定できるのは外貨建債権や債務、特定の売買目的外有価証券、そして外貨預金です。これらを外貨の種類ごと、また特定の分類ごとに選定しなければなりません。複数の事業所がある場合は、それぞれの事業所で異なる換算方法を選択することもできます。新たな外貨建資産を取得した場合、その年度の確定申告書の提出期限までに所轄税務署長に選定する方法を届け出る必要があります。選定した方法を変更したい場合は、変更したい事業年度の開始前日までに申請する必要があります。特別な事情がない限り、既に選定した換算方法を続けて使うべきです。
選定しなかった場合の法定の換算方法は、外貨建債権及び債務で短期のものは期末時換算法、それ以外は発生時換算法となります。売買目的外有価証券で、売却せずに保有するものは特に規定なく、外貨預金は発生時換算法です。特定条件の外貨預金は期末時換算法となりますが、その他は発生時換算法になります。選定した方法で換算しなかった場合には、選定した方法ではなく、法定の期末換算方法で換算することになります。