借地権と借家権の相違

Q.当社所有の更地の上に当社が建物を建てて他人に賃貸する場合でも、権利金若しくは相当の地代を受け取らなければなりませんか。

A.法人が所有する更地を他人に建物の建設用地として貸す場合、その他人は借地権を手に入れることになります。しかし、法人が自身の更地上に建物を建築し、それを他人に賃貸するケースでは、その借り手は借家権を得ることになります。借地権と借家権は、法的な保護や税法上の取り扱いが異なります。借地権は基本的に、土地を借りて建物を所有する権利であり、物権として強い保護を受けます。対して借家権は、建物を借りる権利に関する債権であり、借地権と比べて保護の程度が低く、家主の同意が必要です。そのため、借地権における権利金や地代は非常に高額になりうるのに対し、借家権に関するものはそこまで高額ではありません。質問のケースのように、借家権を取得する場合、高額な権利金や相当の地代を要求されることは通常ありません。借家人は建物を利用するためだけに土地を使用するため、借地権のように土地の所有を目指すわけではありません。

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